【FLASH BACK 200X】エンブレム問題からあの問題を振り返ってみる2005年9月作品【EMDCR】


東京五輪のエンブレム問題で賑わっている今日この頃ですが、似たような問題が10年前にもあったことがふと思い出されます。かつて2chの空耳Flashから一大ブームに盛り上がった「恋のマイアヒ」。そのPVに2chキャラが使われたことから大きな騒動となった『のまネコ問題』。この2つの問題には共通しているポイントが2つあります。

どちらもネットを発端に問題が顕在化し、そして収束へと向かっていきましたが、共通しているポイントの1つとしてスピード感が挙げられます。のまネコ問題ではグッズ化を発表してから1か月でのまネコの商標登録を断念し、Flash動画の削除を表明することで一旦区切りをつける形となりましたが、今回のエンブレム問題も発表からわずか1か月足らずで取り消しとなりました。「恋のマイアヒ」のPVが2005年3月に公開されたことを考えるとエンブレム問題のほうがさらに速い展開であったことが伺えます。

もう1つの共通ポイントとしては、インスパイアとは創作性においてどう判断されるべきかという問題です。トートバッグやエンブレム展開例のケースは論外ですが、パクリとは似て非なるものとして取り扱われるべきものなのか、その線引きが難しいことが今回の問題で改めて示されているような気がします。
エンブレムがベルギーのリエージュ劇場のロゴに似ており、原案がヤン・ヒチョルト展のポスターに似ているとのことでしたが、リエージュ劇場のロゴとヤン・ヒチョルト展のポスターの類似性はどう判断すべきとか、世の中に似たようなデザインは数多くあるのではないかと思いますが、オリンピックという話題性のある場で発表されただけに、たまたま引っかかってしまった事案のようにも考えられます。

ともあれ過去の作品も含めてすぐに元ネタが明らかにされてしまう今の情報社会(特にGoogle先生)は怖いよねということでだらだらと書き流した本稿のまとめとさせていただきます(笑)。


EMDCR


ムラカミ氏によるflash★bomb’05のオープニングを飾ったMotionGraphics作品。REEL的な演出で様々なポップアートがハウスミュージックに合わせて目まぐるしく展開されていく映像となっています。


ムサベツカウンターストップ


カンストをテーマに登場キャラのバトルシーンを描いたゲームPV的な作品です。向かってくる敵を切って叩きまくる爽快感が得られる演出となっています。

マタタビアソビ


異形花魁華屋敷


Analog氏とsims氏のユニットによる見世物小屋を舞台にした異色ホラー作品。人間の内面の醜さをえぐり出した物語。アングラな世界観満載な雰囲気と衝撃の結末に戦慄が走ります。


無重力少女SORA


宇宙からやって来た謎のエイリアンと戦う受験生ソラのPV作品。予告作品という位置づけのためかいつまんで内容でしか紹介されていませんが、日常と非日常のバランス良い近未来の世界観が描かれています。

N-GRAVITY