前回の連載『奥深いコマ撮りアニメ』では、コマ撮りアニメには様々な撮影素材があることを紹介したが、音楽の分野においてもグラスミュージックやパフォーマンス集団「STOMP」が生み出す曲など様々な素材を使った音楽がある。特にコンピュータによる音楽が主流となってからは、サンプリングにより誰もが自由に音楽素材を作れるようになった。ニンテンドーDSソフト「KORG DS-10」が昨年発売されたことからも、技術の敷居が低くなってきていると感じられる。そこ今回は、効果音を上手く活用したエンターテイメント性の高いサウンドコラージュ作品をいくつか紹介しよう。
■組曲『ニコニコ動画』 グランドフィナーレ 全自動マリオVer
無操作でクリアできるように改造した某ゲームのステージに配置されたギミックが生み出す効果音を音楽に合わせた作品。全自動でクリアするように作るだけでも大変なのに、さらに限られた効果音を使って音楽を再現しようとした努力に脱帽です。
■Hello Windows『halyosy』
ヒゲドライバー氏作曲によるWindowsの効果音を使った楽曲にhalyosy氏が作詞し歌い上げたコラボ曲。Windowsの効果音を使った音楽には、音楽性は素晴らしいものの警告音やエラー音を主体とした精神衛生的によくない楽曲が多いですが、本作は穏やかなメロディに加えて爽やかな歌がとても心地良いです。
■HAMMER ZONE
某ゲームのハンマーを取った状態のBGMを使ったサウンドコラージュ曲。前作がベースとなる音楽にBGMを単にあわせただけなのに対して、本作では突然レベルの高いアレンジをしてきたことで『またおm・・・誰だお前は!?』や『前作でやれ』などの合いの手コメントが生まれるなど、ニコニコ動画上では大きな話題を振りまいた作品です。