[flash★bomb '04]

前回のF★Bを最後にすっかりやる気をなくした雑記ですが、1年ぶりに再開したのがflash★bomb '04 とはまた皮肉なものです。。

ということで、例によって今回のイベントを私なりに総括させて頂きます。 イベントの雰囲気などは既に各所でレポートが上げられてますので、個人的な感想を記したいと思います。

いつもの拙いコメント形式で申し訳ありませんが、各作品について一言感想を述べさせて頂きます。
[最終版]


■flash★bomb'04 注意事項 「守ッチマイナー!」
音作りをメインとした作品を多く排出され今回のイベントの参加作品にも数多くの曲を提供しているおとまにあさんの注意事項Flashです。最初から驚きの展開におそらく会場の誰もが騙されたことでしょう。オフラインのイベントならではの仕掛けでした。さらに注意事項各所のパロディがぴったりハマっている点も見事です。

■楽園 -symphony-
昨年に引き続きオープニングを手がけるのはPV系筆頭のスキマ産業さんです。去年開いた扉が無いことに落胆するモナーですが、また新たな光(Flash?)が生み出され各々のキャラから生まれたが光が一つにまとまっていく流れにシビレました。

■灰色の花
昨年のF★Bでデビューを飾ったPV系の作品を制作されるy-bs-bさんですが、今回も非常にクールな雰囲気のPVを上映されました。モノクロの目まぐるしく変わるイメージの中にカラーで一瞬を魅せるポイントを上手く演出されているところが秀逸です。

■しがらみ
50スレ抜きには語ることのできないnamidaさんの作品は、ぴろぴとさんの作風を感じさせるパステル調の幼少期のキャラクターと、現在の自分が同時に登場することによって回想的なシーンを演出されている点が印象的でした。

■鵺-nue-
「crazy」や「HAPPY 2CH FRIENDS 完全版」などアニメからパロディまで幅広く手がける実力派の吉田ケンタローさんの作品は、忍者時代劇風のスピード感あふれる戦闘シーンのアニメーションです。全編にわたるモノクロイメージの中で血の色だけを赤で表し、静と動を上手く使い分けて表現されています。

■特急になりたかった犬
「ぼんのもり」をはじめとしてクオリティの高いアニメーションを手がけているぼんでさんの作品は、”特急ぞぬ号”が生まれた秘話を紹介したアニメです。コマアニメによく見られるコマとコマの間のいわゆる”ツナギ”を全く感じさせないアニメーションに驚かされました。ストーリーも秀逸で涙せずにはいられないエンディングが印象的でした。

■来訪者
「世界征服モララー」や「far End Of Timeline」など密度のあるアニメーションを多く手がける密室さんの作品は、映画のような展開が印象的な作品でした。

■滑油式
コラージュ的な作品を多く公開され、BIGLOBEコンテストやDoGa CGアニメーションコンテストなどで数多く受賞されているぴろぴとさんの作品は、フィルムの映像を再現した作品です。当時では芸術的で先進的であったと思われる映像をこれだけ忠実かつ緻密に再現できる技術力が素晴らしいと感じました。

■LIFE
「ヘンシン男」や「MR3A」など3Dアニメーションを得意とするskybeeさんの作品は、環境破壊をテーマとした考えさせられるストーリーです。戦闘シーンの見せ場などは、氏の得意とするところを十ニ分に発揮した演出となっています。壇上でのインタビューでは、お噂通りの熱い職人さんであることがわかりました。

■MontageGraphics
num1000remix祭で一躍注目を浴びたMonoChromeさんの作品は、色遣い豊かなMotionGraphics作品です。その色遣いもさることながら文字とシンボルの組み合わせによる演出の秀逸さは他者を寄せ付けないほどのセンスを感じさせます。

■猫祭
「時々日記」や「焼きショボ」などショボーンを中心としたアクのあるストーリーを得意とする(・ω・)ノシさんの作品は、今回台詞が全くない2chで起こる”祭り”を表現したストーリーとなっています。はじめはストーリー展開とBGMに激しい違和感を感じましたが、最後に進むにつれて主人公の心象とBGMがぴったりはまっていく展開が秀逸でした。

■つぎはぎネコ
「うすっぺらいネコ」などノスタルジックな作風を持つscqさんの作品は、今回もネコをテーマとしたストーリーとなっています。自分に自信が持てないネコが一人の少女によってアイデンテティが確立される様子に心打たれました。

■Lively
FLASH板ダービーイベント優勝で参加された無精髭さんの作品は、音ゲーのイメージMovieを感じさせるポップな雰囲気の作品となっています。生活感のある家具とカラフルなシンボルのコラボレーションが作者のセンスを感じさせます。これ程の作品を作られるのにFlash歴が半年というから驚きです。

■月 -Metal-
葉鍵系のプロモーション作品を数多く制作されている哭蔵さんの作品は、同人ゲーム「月姫」のプロモーションムービーです。スピード感のある展開にもかかわらず登場人物やストーリー背景をしっかり紹介している点はプロモーションとしての役割を十分に果たした完成度となっています。

■NARNIA
「S2F」や「J.V.」などアニメやPVを手がける多彩な能力を持つnaeさんの作品は、ナルニア国物語のPV作品となっています。プロモーションでありながらも各所にアニメーションを上手く取り入れることでより作品を引き立たせていることが感じられました。

■おにいさんとタケル君の腹話術ショウ
「相田みつおの世界」をメインとした笑いの探求者、みやかけおさんの作品は、腹話術から現在の時事問題を紹介したストーリーですがネタの中身があまりにブラックすぎるため詳しく紹介できませんw しかし、おにいさんとタケル君のテンポ良い掛け合いや、時折繰り出すツッコミの間合いはさすがだと思いました。

■ride
「Twentyfour color pencils」を代表としたPVを得意とする2501さんの作品は、PVでは珍しい村上春樹氏作品を字幕として取り入れていることが印象的でした。字幕を入れることによってPVだけでは表せないメッセージがより色濃く反映されていたと感じました。

■オーニソプター
ミリタリテイストのアニメーションを得意とするつかはらさんの作品は、「ボレロ」の壮大な曲に乗せて羽ばたき式飛行機が飛ぶアニメです。独創的な世界観の中で時折見せる2chパロディが笑いを誘います。最後で飛行機が飛んでた理由がわかるオチも見事です。

■あすぱらがす
シュールなネタのアニメーションをと得意とする41さんは、昨年のF★Bで未完成であった「アスパラガス」の完成版を今回公開されました。コミカルなキャラの演じるストーリーや随所に仕掛けられているギャクが微笑ましいです。また、効果音の使い方が上手いのも印象的です。

■かく戦えり昭和日本
ニュース極東板を中心に活躍されているイピョウさんですが、今回もまた「かく戦えり近代日本」と同様、国家とそこに暮らす人々の史実を紹介したストーリーとなっています。日本人の奥底に眠るアツいものを感じさせる作品です。

■新作でい!バーロー
ズモモとヌペペをメインとしたキャラのショートアニメを制作されているルンパロさんの作品は、画面狭しと動き回るキャラのアニメーションです。非常にコミカルである中にも細かい表現などが作り込まれているのが感じられる作風となっています。

■2ch Cartoon World
AS系の作品を数多く制作されているホンさんの作品では、アメコミ風のタッチで描かれた文字通りカートゥーンな世界が繰り広げられたストーリーとなっています。中でも拍手を求めることで会場を巻き込む展開では、今まで会場と作品との間にあった見えない壁が取り払われ、観客が作品の一部となって作り上げられる一体感に衝撃を覚えました。

■がんつけ
ショボーンのキャラを中心に一発ネタや空耳ネタを多く排出しているAturnさんの作品は、町中でやくざに絡まれるショートアニメーションです。随所に小ネタが盛り込まれており、笑いを誘うストーリー展開になっています。

■STOP ON THE PLANET
絵本のような2D的な世界を3Dで表現した新しい感覚の作品では、アクションシーンやカメラワークが作中における独特な雰囲気を更に醸し出しています。

■山田君ロックンロール
作者自身の声ネタによる作品を得意とする熱湯さんは、ノリのある曲とテンポ良いストーリー展開が非常に小気味よく描かれています。味のある絵柄に加えて、ホンさん同様に観客参加型の仕掛けやただのパブではなかったオチが印象的でした。

■Savior Cat
「2ちゃんねるエアレース」や「>>1さんにくびったけ」などスピード感のある2chアニメーションを制作されるハチミリさんの作品は、捕らわれたしぃを救出するギコとモララー(?)によるバトルを中心としたアニメーションです。従来の作品から引き継がれたてきたスピード感のある展開やカメラワークは見事です。

■楽しい著作権のお話
「ω」や「通天閣」などのブラックなネタを多く手がけるすなふえさんの作品は、ある権利の話を紹介したモノとなってますが、禁断の領域に両足突っ込んだような内容なのでほどんど語れませんw
敢えて言えば「(゚∀゚)ヤッテクレタ!」の一言に尽きると思います。しかしながら、作品の中に込められているメッセージは、クリエイターにとって非常に重要な問題であることを感じさせるものとなっています。

■Dear.H.M.
「うる★8つら」、「ドラゴソボール8」などアニパロの開祖といえるwosaさんの作品は、ジ○○作品のメドレーのような数々の名シーンの2chパロディのオンパレードです。やはりこの漢、期待を裏切りませんw
本領発揮のアニパロ作品は、会場を爆笑の渦に巻き込みました。

■なんか 戦う感じで。
動きの滑らかなアニメを得意とするSaaDaさんの作品では、今回もハタチをメインとした格闘風アニメとなっています。途中から3Dアニメに切り替えられた所では会場からもどよめきが起きるほどインパクトあるモノとなっています。見せ場によって2Dと3Dを上手く切り分けているのが印象的でした。

■はしれ!!ショボねこ
アニメ関連の小ネタを得意とするAKIRAさんは、「あにめ2ちゃんねる」に続くアニメオープニング風の作品となっています。氏の得意とする小ネタが随所に見られコミカルな展開が愛らしいキャラクターと非常にマッチしています。

■刺青
ムネオハウス作品や「艶胤」などPV系の作品を数多く手がけてきたKIKIさんは、昨年の紅白から常に新しさを感じさせる作品を製作されています。今回の作品もイメージビデオ的な展開や作品全体にわたる艶かしさが、見ていくうちにどんどん引き込まれていきました。章構成となっていながらも全体として1つにまとまった展開は、一冊の小説を読み終えたような感覚に陥ります。

■魔法使い!?まなみ
「なつみSTEP!」などのアニメーションを手がけ、雑誌やイベントなど幅広く活躍されているたけはらさんの作品は、賢者の石を得るために活躍する魔法使いのアニメーションです。ポップなアニメでありながらも限られた時間の中で上手く配分されたストーリー展開が見事です。

■萌黄の庭
詩文をFlashで表現されている赤木虫大さんの作品は、詩人ならではの読ませる魅力を十二分に表現した構成となっています。アニメやPVとは違った意味で引き込ませる力を感じさせられました。

■おわりのはじまりのおわりのおわり
「巌流島」、「二代目」などハイクオリティな作品を排出されている大沢 駿さんの作品は、時代劇風のアニメーションストーリーです。静と動、現実と仮想を上手く使い分けた作品でオチで初めてタイトルの意味するところがわかる構成となっています。

■FLASH2004
トリを務めるのは神倉さんのFLASHそのものをテーマとした作品です。 アニメ、PVなどを手がけているだけあってその多彩な仕事ぶりが作品によく表されています。伝えるところは伝え、見せるところは魅せる演出的な上手さが光る構成となってましたが、それ以上に作ることに対する強烈なメッセージが伝わってきました。

■FLASH★BOMB`04 エンディング−去年のアレでやっちまったMIX−
FLASH★BOMB…それは職人と観客が笑い、感動を共有するイベントであり、Flashが好きであることを再認識させられる…そういったイベントに対する想いが凝縮された究極のコラボレーションに仕上がっています。


総括

アニメーションとPVの融合や会場参加型の作品が現れたことに、 新たな可能性を感じるとともにFlashの進化がまだまだ続いていることを 十分に認識させられたイベントでした。
アニメとPV、2Dと3Dなどの”コラボレーション”が今後のトレンドになるのでしょう…

今回はオリジナルのキャラクターによる作品が目立ったことも印象的でした。
2chキャラを使うことでさらにストーリー生かすこともできますが、 逆に言えば2chといった枠にストーリーが閉じてしまう危険性もあります。 Flashの制作を始める初期の段階では、キャラクターが予め確立された 2chのAAたちは、作品を作る上で最適な素材といえますが、Flashの技術が 向上すると2chキャラだけでは作品を作る上で表現の幅やストーリーなどで 物足りなさを感じるのかもしれません。
特に今年に入ってからは、2ch外のコンテストなどでFlash板出身の職人さんの活躍が 多く見られることなどを考えると、2chキャラから卒業する時期に来ているではないでしょうか。

…と言っておきながら自己フォローですが、2chキャラを使うメリットも十分あります。 2chキャラ自体が既に知名度が(少なくとも2ちゃんねる内では)あるので、ストーリーに 感情移入しやすいことが挙げられますし、パロディ作品を作る上では、パロディのベースとなる 作品と2chキャラの相乗効果によって何倍もの面白さを生み出します。
このようなケースを考えると、作りたいものによって2chキャラとオリジナルキャラを使い分ける のがベストな方法なのかもしれませんね。
また前回と今回のflash★bombを通して思うのは、自分の表現したいモノをFlashという道具を使って これだけ自由に”形”として表現できるというのは、Flashを見るだけの私にとって非常に羨ましく 感じます。

最後にイベント主催されたFlash50さんをはじめ、司会の急行さん、春山さん、イベントスタッフ の皆さん大変お疲れさまでした。今回は2連日東京と大阪で開催されたこともあって、その苦労は 我々には計り知れないものと思います。またゲストのひろゆきさん、かーずさん、ホタテ(仮)さん、 的確なコメントやフォローありがとうございました。そして会場にお越しいただいた皆さんおよび 作品を公開された制作者の皆様に感謝致します。一サイトの管理者でしかない私があの場にいることが できたのは、皆様のおかげであります。

ありがとうございましたm(_ _)m