【CloseUp Flash Reloaded】映夜祭’07 イベントレポート3


2007年9月15日、新宿ロフトプラスワンにて映像上映&トークイベント「映夜祭’07」が開催された。前回に引き続き、今回も作品紹介並びにイベント主催者であるまっつん◆SW1/SWF8io氏を始めとするイベント関係者に伺ったインタビューをお届けする。



<映夜祭’07 上映作品紹介>
プリンのうた

甘くて白いプリンをnnm氏が作詞作曲した脱力感あふれるメロディにのせて歌ったとてもシュールな作品だ。いろいろツッコミ所が満載だが深く考えてはいけない…感じるんだ。すると何かがきっと見えてくるだろう。
「適当に作っているように見えるかも知れませんが、間違いです。いざ作ろうと決めた頃にnnmさんが大学ノートに描かれた作品の絵コンテをもってきてくださったんですが、それが実に細かく計算されていていたく感動しました。映像についてですが、特に私は何もしてません。」(チョータ氏)
「二年位前に歌が作りたくなってはじめての経験の中がんばってnnm組で歌を録ってこれはチョータさんと作りたいと思って一緒に作ろうと約束して二年くらい経った今回互いの状況利害が一致して日の目を見ました。あとはごらんのとおりです。別にプリンはそこまで好きではないです。」(nnm氏)

チョータ式
私的似非ベジタリアン


ワタシノヒミツ

同じく第4部で上映されたコウキ氏のMusicClip。葉月ゆら氏の歌に乗せて抑えきれない恋心を抱く女の子が勇気を振るって告白する様子が何とも微笑ましく描かれている。
「全体的に動きにメリハリをつけ、音同期を重視する事で見ていて気持ちの良い作品になるよう心がけました。 今回は登場人物が作品内で様々な感情を持つので、いかにしてそれを顔に表せるかが一つの課題でもありました。オフラインでの上映作品ということで手拍子ネタも入れてみたのですが、会場の皆さんに乗ってきて貰えて嬉しかったです。
映夜祭運営の方々、楽曲を提供して下さった葉月ゆらさん、そしてオン・オフ問わず作品を見て下さった方々に感謝です。ありがとうございました。」(コウキ氏)




<映夜祭’07 インタビュー:続き>

UG-K
ほかにも特別上映として吉浦康裕氏と新海誠氏の作品が上映されました。
Flashコミュニティと関わりのない作品が映夜祭で上映されたのは初めてかと思いますが、これらの作品を上映した狙いは何でしょうか?

k_
大画面でオレが見たかったから(笑) ……というのは冗談として(笑)

k_
一つにはFlashという物に対してのアンチテーゼの提示、ですかね。映夜祭が始まってから4年が経過するわけですが、毎年毎年、Flashを取り巻く環境は変わっていたと思います。

k_
これからもきっとそのときそのときで変わっていくと思いますし、Flashが一気に衰退する可能性もあります。そのときに若い連中がFlashと心中してもらっても困るので(笑)

k_
Flashというフォーマットに特化するのではなく、トータルな演出や編集能力を磨いていってもらいたいなーという裏メッセージです。
というかですね、元々メール出したオレがOK来ると思ってなくて(笑)

k_
まぁ、これくらいお祭りだしやっちゃってもいいかなーって思ったらOK来ちゃってそのままノリで流しちゃいました(笑)

まっつん
ちなみにそのやりとりは主催のまっつんはけっこうギリギリまで把握してませんでした(笑)

k_
元々は対まっつん用サプライズ企画でしたからね(笑) その方向でずっと動いていたんですが…諸々事情がありまして。
対まっつんサプライズは諦めて、通常上映という形を取らせていただきました。

k_
個人的にはもっと賛否両論巻き起こるかなーと思ったんですが…。

まっつん
賛否両論巻き起こる前に、映像で圧倒された感が(笑)

k_
プレラジオやってたんで見れなかったorz

爆走戦隊
壇上から見てて、会場が圧倒されてる感じが凄く良く分かったよ(笑)

見習い
おーとか声あがったもんねぇ

UG-K
もしかしたらこれらの作品もFlashで作られたものだと思ってしまった人がいるかもしれませんね。

まっつん
作り手ではないイチ閲覧者の方はそう感じた可能性もありますねぇ。ただFlashで、というよりも、個人が作った、という点をしっかり感じ取っていただければと思いますね

UG-K
なるほど。それでは続いて深夜の部についてお伺いしたいと思います。


UG-K
まず衣装についてですが、今年はついに全裸かと個人的には危惧してましたが、例年とは異なり様々な衣装で登場されました。今回のアイデアはどのように決められたのでしょうか?

まっつん
赤フン→マエバリという流れで肌色分がどんどん多くなってるこの流れはマズい!というのがまずありました(笑)
で、それならギリギリなネタでインパクトを与えようと思って、まずは某ネズミのコスプレが決まりました。

まっつん
あとはフサギコの被り物が去年のOPに登場してたので、これも導入しておこう、ということでこれで2つ。

まっつん
で、当初は被り物からスタートして、休憩のたびに某ネズミのパーツをひとつづつ追加していくという方針で決定していたんですが、ひょんな所からヤフオクの入札履歴からそのパーツを落札している様子がバれてしまって・・(汗)

k_
あのときは運営みんな「まっつん氏ね」で意識統一されてたと思う(笑)

まっつん
その直後にグッズ班と一緒に罵倒されつつも相談して、『バれたのは仕方ない。それなら数で勝負しよう!』ということで、急遽導入が決まったのが、残り2つのひこにゃんと、ゴッドマンです(笑)

まっつん
大慌てで準備したにもかかわらず、各種コスパーツを素晴らしい仕上がりでもってきてくれたグッズ班の方には大感謝です。


UG-K
会場での挙手によるアンケートでは、映夜祭への初参加者が多くいたように見受けられましたが、その点についてどう感じられてますか?

k_
毎年やって毎年初参加者多いような気がします(笑) なんでだろう…(笑)

まっつん
あれですかね、映像上映イベントにチラっと興味を持っててサラっと見に来る、というスタンスの人たちが大勢いるのかもしれないですね。

k_
上映会ではなくオフ会、というノリをずっと保ってるのでその辺が影響してるのかもですね。
ただ一人で来られる方へのフォローアップは毎年悩むところですし、改善がもっと必要だなーと思うポイントではあります。


UG-K
今年も数多くの作品が上映されましたが、今回の作品傾向について感想をお願いします。

まっつん
おおむね予想通りでしたね。ニコニコネタもらき☆すたネタもそれなりに出揃いましたし、それにも増してオリジナル作品も充実してましたし。ただMGの本数がちょっと物足りなかったかな?

まっつん
あと、久々の直球ド真ん中のAAキャラFlashを作ってくれた冬もぐらさんが個人的に最大のツボでした(笑)

k_
バリエーション豊かに揃ったなーという印象ですね(笑) ガチ系とネタ系が無秩序に入り乱れる光景は映夜っぽくて良かったですね(笑)

まっつん
だね(笑)


UG-K
昨年までと比べて今回はプレイベントも含めて開始・終了時間がほぼ定刻通りでした。
イベント開始前から作品提出期限などのスケジュールに対して厳しい対応をされてましたが、スケジュール管理についてどのような努力・改善をされたのでしょうか?

まっつん
まず事前スケジュールに関しては、出展者の応募開始を行う前の段階で、あらかじめ仮提出、本提出とそれぞれきっちりスケジューリングを行っておいて、さらにその期限を早い段階で出展者に通知を行うなどして、とにかく早め早めの対応を行うように注意を払いました。

まっつん
そして今年は新たに出展者の情報や作品を管理するシステムを新規に構築するなどして、出展者と運営側とでなるべく運営準備に人力がかからない体制を確立するようにしましたね。

まっつん
イベント当日の進行に関しては、数分単位でのタイムスタンプを予め切っておいて、当日はそのタイムスタンプを前提にステージ横のタイムキーパーが進行度合をチェックし、巻きなら巻き、余裕ならそのまま、といった具合にシームレスに進行管理が行えたことが非常に大きいです。

まっつん
あと地味なところでは、ステージ上にこっそり時計を置いていたりとか(笑)

k_
去年が大幅に時間オーバーしたので、今年は時間通りというのは必須事項でしたね。ですのでイベント準備初期段階から気を使っていたつもりです。

UG-K
なるほど。ほかにも会場では、壇上に呼び出されたゲストがそのままネットラジオにも出演されていたように見受けられましたが、このようにした狙いやリスナーの反応などはいかがでしたでしょうか?

まっつん
ラジオ班のいか曰く、評判は非常によかったとの事です。ラジオゲストで参加した方も、壇上での反応の直後にラジオリスナーからのリアルタイムな書き込みを見られることができて、大変満足していただけたと思います。

まっつん
実際、スタッフが録音していたラジオデータを後日聞きなおしてみたのですが、
【上映→(ラジオでも上映)→登壇→ラジオへゲスト出演】
という一連の流れはかなり見事にハマっていて、いちリスナーの立場としても非常に楽しめましたね。

UG-K
ゲストとリスナー双方が楽しめることができたのは大成功ですね。


UG-K
それでは最後になりますが、来年の開催については未定と宣言されていました。いちFlashファンとしては是非開催してほしいところですが、やはりまっつん氏の状況次第でしょうか?

まっつん
様々な事情をすべて抜きにして、ものすごい単純にやりたい・やりたくないの2択だったらそりゃ当然のようにやりたいんですけど、映夜のみに注力した時間がちょっと長すぎましたね、もうお金ないっす(汗)

まっつん
とりあえず、まずは職を探すことから始めるんで、ASが叩けてイベントプロデュースも可能なまっつんを拾っていただけるFlash界隈の方が見ていらっしゃいましたらぜひご一報をお願いいたします(笑)

k_
嘘だ!!!!!!!!<イベントプロデュース

まっつん
ひでぇwwwwww

見習い
wwwww

まっつん
人の就職活動( ? )を邪魔するんじゃないwww

k_
刺身にタンポポ乗せればいいじゃない(笑)

まっつん
もう刺身にタンポポをえんえんと載せる仕事はいやだお・・・って言わせんなwwwww

まっつん
LPOの店長さんに最後に『カリスマニート』という称号を与えられたり、もう喜んでいいのか悲しんでいいのか(笑)

まっつん
・・ま、とにかく。来年に関しては『働いてから考える』という事で(笑)

k_
ちなみに下準備は淡々と進んでます(笑) まっつんがやる気になったらいつでもいけますよ。

UG-K
就職先、そして来年のイベントどちらも決定することを期待してます(笑)

まっつん
ありがとうございます(笑)

UG-K
それではこれでインタビュー終了となります。長い時間ありがとうございました!

まっつん
ありがとうございましたー!

見習い
ありがとうございました~

k_
お疲れ様でした、ありがとうございましたー。

爆走戦隊
ありがとうございましたー




イベントのスケジュールや進行などの効率化を図ってもなお、イベントの運営が実生活に影響が出るほど大変であることがインタビューを通じて感じられた。主催者並びにスタッフの皆さんにとっては大変ではあるが、多くの人に期待されているイベントでもあり是非とも来年も開催されることを願うばかりである。